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SCU(脳卒中ケアユニット)で働く看護師の仕事内容とメリット・デメリット

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SCU(脳卒中ケアユニット)で働く看護師の仕事内容と体験談
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SCUとは、Stroke Care Unitの略で、日本語では「脳卒中ケアユニット・脳卒中センター・脳卒中集中治療室」と呼ばれることがあります。

文字通り脳血管障害(くも膜下出血や脳梗塞)を起こした患者を24時間体制で受け入れる集中治療室のことを一般的に言います。

脳神経外科や神経内科などの専門医をはじめとして、理学療法士や作業療法士、看護師や薬剤師などが専門チームを組み、日々患者の治療にあたります。

私は約5年、看護師としてSCU(脳卒中ケアユニット)で勤務していました。経験を元にSCUで働く看護師の仕事内容や働いて感じたことを説明していきます。

執筆・監修看護師
林みずほ 看護師
林みずほ 看護師
  • エリア:群馬県在住
  • 保有資格:看護師

看護学校卒業後、某有名企業が運営する病院へ就職。その後地元へUターン。結婚・妊娠・出産・離婚という怒涛のような20代をおくり、転職ラッシュな30代を走り抜け、ようやく安定の40代を迎えることができました。総合病院で勤務する傍ら、現在は執筆活動に邁進中。看護師歴20年の知識と経験・私の失敗を活かしつつ、伝えていきたいと思っております。

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私が勤務していたSCUについて

私が勤務していたSCUについて

私が勤務していたSCUでは、ほとんどが「急性期」という、発病から90日以内の患者を対象としていました。

90日以上の入院となる場合は、リハビリテーションをおこなう安定期(退院・自宅療養)となり、長期入院ということはほとんどありませんでした。

また、SCUの専門チームは患者1人1人の症状を細かく把握して適切な診断をおこない、その人に合った最適な治療やリハビリをおこなっていきます。

そのため看護師の配置は一般病棟7:1であるのに対して、SCUでの看護配置は常時3:1とされています。

じっくりと1人の患者を看護する体制をとっていることも特徴です。

脳卒中治療ガイドライン(2015[追補2019])では、SCUで治療することによって、脳卒中患者の死亡率の減少、在院期間の短縮、自宅退院率の増加、長期的な日常生活動作(ADL)と生活の質(QOL)の改善をはかることができるという検証結果を示しています。

そのため、SCUは多くの人々の命を救うことに貢献している現場と言えます。

SCUで働く看護師の仕事内容

SCUで働く看護師の仕事内容

脳卒中は、死亡率も高く、治療後も寝たきりになるなど重度の後遺症を残す可能性のある非常に危険な病気です。

そのため急性期のケアが何よりも重要になり、急性期の脳卒中患者に対して「SCU(脳卒中集中治療室)」を設置し24時間体制で治療を行います。

看護師として一番大事な仕事は、症状の進行や急変を見逃さないように、常時患者の観察を続けることでした。

観察を続けながら、

  • 二次合併症の予防を行うこと
  • 早期にリハビリが開始できるようケアを行うこと
  • 急な発症に戸惑う患者本人や家族のケアを行うことなど

など、看護師の仕事は多岐に渡りました。

看護師の1日としては、以下のようなスケジュールとなります。

時間 日勤帯の業務内容
08:30 申し送り
09:00 ・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の程度の観察
・点滴準備
・CT撮影
10:00 ・検査準備
・清拭
・口腔ケア
・体位交換
・リハビリ
11:00 ・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の進行度の観察
・昼食準備
12:30 昼休憩(1時間)
13:30 ・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の観察
・体位交換
・カンファレンス
14:00 面会時間
15:00 ・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の観察
・検査説明
・点滴準備
16:30 夜勤者への申し送り
17:00 退勤

特に何もない日のSCUで働く看護師の1日のスケジュールこのようになりますが、急変などがあればこの間に緊急で検査や処置、手術準備が加わります

看護師として1日中、バタバタと忙しいのがSCUの大きな特徴で、入院の受け入れのために症状が安定した方を急性期病棟や一般病棟へ移動させなければいけないので転室準備・他病棟への申し送り準備も必要になりました。

1人の看護師が受け持つ患者数は2~3人程度ですが患者は皆モニターを付けており、複数台の輸液ポンプを使用することや、ドレーン類の管理などもあるため目を離すことができない患者がほとんどです。

多くの機械に囲まれた患者を複数受け持つプレッシャーは、さすが集中治療室といった感じです。

私が勤務したSCUの仕事内容について詳しく説明していきます。

患者の観察

一度脳卒中を発症した患者は常に急変の危険と隣り合わせとなります。

そのため、SCUで働く看護師には患者の異常をできる限り早い段階で察知する観察力や判断力が求められる仕事となります。

脳卒中の治療時には誤嚥性肺炎などその他の重篤な症状を引き起こすこともあるため、看護師には患者のあらゆる体調変化に対しての「気付き」が求められます。

また、患者の症状が落ち着くといわれるまでの約2週間は急変しやすい時期でもあり、看護師として少しの変化も見逃せません。
くも膜下出血の再出血や脳出血の出血拡大、脳梗塞の進行に伴う頭蓋内圧上昇によって生命の危険に脅かされる場面が多々あります。

 

神経徴候を的確に発見すること

脳卒中は心臓病などその他の疾患と異なり、心電図などをデータ化して客観視出来る数値がありません

そのためSCUで働く看護師は、患者に現れる微弱な神経徴候を的確に発見し、治療に役立てるという非常に細かな気配りと脳卒中患者に対する深い知識が必要になります。

各チームとの橋渡し役

日常生活を取り戻すための呼吸器系の支援チームや摂食嚥下の支援チームなど多くの分野との橋渡しを行うことも看護師の仕事なります。

また、脳卒中の治療は急性期の治療から日常動作の復帰支援までかなり広範囲に及び、各チームとの高度なコミュニケーションが必要となります。

患者のリハビリをサポート

私が勤務していたSCUでは治療の一環として、リハビリもおこなわれます。

患者の状態によってリハビリテーションの内容も変わりますので、看護師としてリハビリをサポートすることが仕事となります。

脳卒中のリハビリテーションは長期化することが多く、長い間患者をサポートしなければなりませんでした。しかし、じっくりと患者と向き合えるので、患者の回復を実感できることは、私にとって魅力でした。

SCUで働いて感じた看護師のメリット・デメリット

SCUで働いて感じた看護師のメリット・デメリット

SCUで私が働いて感じた看護師のメリット・デメリットを説明していきます。

SCUに転職や異動を希望している方は参考にしていただければ幸いです。

看護師としてのやりがいを感じた

看護師として意思疎通もままならない脳疾患の患者を介護する忍耐力や、その家族を精神的に支える心の強さが必要でした。

また、福祉関係やメンタルヘルスなどの勉強も並行して自主的に行う寛容さも求められます。

SCUの看護師として働き、プレッシャーも大きいですが、看護師として非常に遣り甲斐のある場でした。

急変を早い段階で発見し大事に至らなかったときや入院時に完全麻痺に近い状態であった患者が治療・リハビリによって回復したときなど大きな達成感を感じられます。

患者や家族の笑顔に私たち看護師の努力が報われることが身をもって経験できる職場です。

どんなに頑張っても救えない命がある

救急搬送から手術などを経ても残念ながら救えない場合も少なくありませんでした。

脳卒中は急激な発症となるため、いつも通り元気に出勤したはずの家族が急に亡くなってしまうケースもあります。

そういった家族のケアも求められるのですが、やはり家族の「どうして」という思いを受け止めることに辛さを感じることは沢山ありました。

急変前に急変を体で感じられるようになる

経験を重ねると急変前の雰囲気で患者の急変を察知できるようになりました。

これは言葉で説明するのは難しいのですが、入院時の検査や症状によってはあらかじめ急変しやすい状況なのか分かるようになります。

レベルの高いスキルを習得できた

SCUで働いたことで、非常に高いレベルのスキルが習得できました。

多くのSCUがある病院は、脳卒中を専門としていることや、研修や教育体制がしっかりしていることも関係していると感じます。

脳卒中は近年死亡率も高く、最新の知識が必要とされている病気ですので、病院側としても脳卒中の知識を有している看護師を求めていることが多いです。

SCUは緊急性が高いハードな職場ですが、働き続けることで、その後の転職活動にも有利になりました。

年齢的に忙しさについていけないと感じた

とにかくSCUで働く看護師は毎日が忙しく、常に急変リスクがある患者と向き合うことで看護師の精神的・身体的な負担が大きく長年続けるには大変な職場です。

看護師として30代まではどんなに忙しくても頑張れたことが40代を過ぎると頑張れなくなります。

私はSCUでの仕事は好きでしたが、身体能力の衰えに気づかされる時が来て40代で転職をしました。

忙しい時間に疲れてしまったことが大きな原因なのですが、やはり常に緊張を強いられ、時間と戦わなければいけない場で働き続けることは限界がありました。

私が勤務していたSCUの場合、夜勤も月に7~10日前後はシフトに組まれるため、プラベートの時間が一般看護師より制約されました。

まとめ

私が経験したSCUでは時間に追われる忙しい職場でしたが、とても看護師として「やりがい」がある職場だったと感じます。

だからこそ体力がある若い世代の看護師にはぜひおすすめしたい職場です。

SCUで身に着けた知識や技術は他のどの診療科でも通用するので看護師を続ける以上、損はありません。

病院の中で一生ものの知識・技術が身に付く場所はそう多くはないと思いますが、SCUで看護師として脳卒中のスペシャリストを目指してみてはいかがでしょうか。

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監修者
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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