小児循環器科は、以下のように小児の心臓および血管系に関する診療科です。
小児循環器科は生まれつきの心臓病である先天性心疾患や不整脈、川崎病の後遺症などの心臓、血管の病気についての診断、また生活指導を含めた内科的な治療を提供する診療科です。
出典:聖隷浜松病院
各病院では、小児循環器科を始め、小児循環器内科、循環器小児科等、標榜が付いています。
私は中規模病院(350床)の小児循環器科病棟の看護師として3年間勤務していました。また、小児循環器科病棟は産科病棟、新生児病棟に加えて小児病棟が各専門領域別に病棟が分けられており、1病棟につき約30名程度の看護師が配属されていました。
以下では、私の経験をもとに小児循環器科病棟で働く看護師の仕事内容や、看護師として働いて感じたことを説明していきます。
執筆・監修看護師
佐藤ゆうき 看護師
都内の総合病院で約6年(呼吸器外科・内科、消火器外科・内科、循環器内科、心臓血管外科、婦人科、小児科、眼科の経験があります。)、その後クリニックで約5年勤務しました。現在は1児の母として子育て奮闘中ですが機会があればまた働きたいなと思っています。
著作・監修記事一覧
小児循環器科病棟で働く看護師の仕事内容

私が勤務していた小児循環器科病棟では、生まれつきの心臓病である先天性心疾患や不整脈等の患者に対して、主に内科的な治療を行っていました。
また、患者に手術が必要な場合は、小児心臓外科と連携をしながら行います。
そのため、小児循環器科病棟で働く看護師の仕事内容は主に、胎児期の患者の家族に対しての説明の同席やサポート、検査の介助、新生児期の患者に対しての薬剤の管理と異常の早期発見、乳幼児期の患者に対しての退院調整、術前・術後の看護等、多岐にわたります。
以下では、私の経験をもとに小児循環器科病棟で働く看護師の仕事内容の詳細について詳しく説明していきます。
胎児期患者の家族への疾患の説明やサポート等
私が勤務した病院の小児循環器科病棟に入院する患者の大部分は出生直後の新生児でした。
そのため、患者やその家族への疾患の説明やサポート等は胎児期に、その家族へ行うことがほとんどです。
検査等である程度の新生児の先天性心疾患が予測できた時点で、疾患に対してのおおよその説明や予測される治療経過をその家族へ医師が説明します。
小児循環器科病棟に勤務する看護師は、医師の説明に同席し、看護師の立場から新生児やその家族の心の準備をサポートすることが重要な仕事です。
看護師の体験事例
私が勤務した小児循環器科病棟では、基本的には産科による妊婦検診などで胎児に何らかの異常を指摘され、小児循環器科に紹介があり、胎児エコーなどの検査を通して、胎児期から先天性心疾患の診断をされることが多い印象でした。
患者(胎児)の家族にとっては、とても辛い説明となるため、大きなショックを受けてしまうことは避けられませんでした。
ただ、看護師として患者(胎児)の家族をサポートし、胎児期から子どもの特性を理解し、出産に備えておくことは子どもにとっても、家族にとっても非常に大切なことだと感じました。
また、この時の説明次第で子どもと家族の人生が変わるといっても過言ではありませんでした。
検査の介助(心臓カテーテル検査等)
小児循環器科病棟の患者への主要な検査としては、心臓カテーテル検査があります。(心臓カテーテル検査は、血管内にカテーテルを挿入し、カテーテル先端を心臓まで到達させて行う検査のことです。)
主な検査目的は、冠動脈の狭窄程度、弁膜症の逆流や心臓の動きの確認、心臓内圧の評価などを行うためです。
小児循環器科病棟は心臓カテーテル検査等の介助を行うことも、大切な仕事の1つです。
また、心臓カテーテル検査では、カテーテルを挿入して血管を拡げることや、デバイスを留置するなどの直接治療を行うこともあります。
看護師の体験事例
小児循環器科病棟での心臓カテーテル検査では、体格の小さい子ども(患者)は大腿の付け根あたりに穿刺することが多く、検査後は長時間のベッド上安静が求められます。
数時間に及ぶ同一体位での安静保持は大人でも辛く、子ども(患者)が動かずにじっとしていることを指導することは、看護師としてとても難しかったです。
そのため、私は小児循環器科病棟の看護師として、丁寧な事前説明や、子ども(患者)の好きな動画などをあらかじめ聞いておくことで安静保持の助けになるように動いていました。
また、私が勤務していた小児循環器科病棟では、子ども(患者)の状況によっては鎮静剤を使うなどの対応も行っていました。
薬剤の管理と異常の早期発見(新生児期)
胎児診断を経て生まれてきた新生児は、病態によって心臓の動きをサポートする薬や、動脈管が閉じてしまわないようにする薬などによる内科的治療に加え、場合によっては出生直後に外科手術に臨む場合もあります。
さらに、胎児診断を経て生まれてきた新生児は病態によっては生命の危機に直面している状況でもあります。
そのため、看護師は主に新生児(患者)に対して薬剤の適切な投与と異常の早期発見、安静保持などが仕事内容です。
また、心臓への負担を考慮し、水分制限がある新生児(患者)も多く、満足に哺乳ができず啼泣する場合も多いです。看護師は、新生児(患者)を抱っこやおしゃぶり、スイングラックなどを駆使しながら、安静時間をつくることも大切な仕事の1つです。
看護師の体験事例
私の経験ですが、小児循環器科病棟に入院している新生児(患者)の業務の中でも、安静保持が思いのほか大変でした。
赤ちゃんというのは泣くのが仕事と言うほど啼泣により数々の欲求を伝えます。
啼泣時間が長引くほど心臓への負担は強くなるため、看護師として赤ちゃんの欲求を瞬時に判断し、欲求を満たしながら、落ち着かせる必要がありました。
退院調整(乳幼児期)
出生直後の生命の危機を無事に乗り越え、患者が乳幼児期になる頃には、退院を目指して調整する場合が増えてきます。
小児循環器科病棟に入院する患者は、退院といっても治療が終わったわけではなく、最終的には外科的治療を受けるために自宅療養となる場合が多いです。
そのため、小児循環器科病棟に勤務する看護師は、患者の家族に対して、患者の急変時の対応の指導、BLS講習のサポート、哺乳寮の管理の指導などが主な仕事です。
看護師の体験事例
私が勤務していた小児循環器科病棟では、患者の退院といっても治療が終わる方はとても少ない印象でした。
先天性心疾患の患者の多くは、内科的治療だけで根治することは、とても少ないです。
そのため、通院を続けながら最終的には外科的治療で一般的な2心房2心室の形(もしくは循環が維持できるような心臓の形)へ修復することが、患者には必要でした。
その外科手術を行うためには、身体が小さく、余力のない新生児では耐えられないことも多いです。ある程度、患者の状態が落ち着いたタイミングで自宅に帰り、家族の時間を過ごしてもらうために、小児循環器科病棟で働く看護師としては退院調整が必要でした。
術前・術後の看護(乳幼児期)
私が勤務していた小児循環器科病棟では、患者が乳幼児期となり、ある程度体重が増え、外科的治療に耐えられる状況になれば、小児心臓外科と連携して計画を立て手術を行っていました。
乳幼児期の患者の手術は、一度の手術で全部修復する場合や、侵襲が大きい場合は何回かに分けて手術をする場合もあります。
そのため、小児循環器科病棟で働く看護師は乳幼児期の患者の術前・術後の看護も大切な仕事の1つです。
看護師の体験事例
私が勤務していた小児循環器科病棟では、乳幼児期の患者は手術に向けて短期入院や検査入院を繰り返すことも多かったです。
乳幼児期の患者の場合、自身の自我が新生児期よりも強くなります。
そのため、看護師としては、乳幼児期の患者の性格を把握することや、好きなこと、嫌いなことも確認し、手術に向けて安心できる環境を整えることも大切な業務でした。
また、手術までは自宅療養を行っているため、家族の生活習慣の影響を受けながら乳幼児期の患者は育っています。私は看護師として、子どもだからと油断せず、丁寧に生活背景を聞き取りながら援助を心掛けていました。
小児循環器科病棟で働いて感じたメリット・デメリット

小児循環器科病棟は、先天性心疾患や重症心疾患を抱える子どもたちを支える専門性の高い診療科です。
私自身、小児循環器科病棟で働く中で専門知識や急変対応力が身につく一方、忙しさや命と向き合う難しさも感じました。
ここでは、小児循環器科病棟で働いて実際に感じたメリット・デメリットを紹介します。
循環動態を深く理解できる
小児循環器科病棟で働くことで、循環動態に関する専門知識を深く身につけられました。
特に先天性心疾患は病態によって循環動態が大きく異なります。教科書どおりの構造ではなく、複数の合併症や特殊な解剖学的特徴を持つ患者も多く、理解するまでに時間がかかりました。
私が勤務していた病棟では、家族説明を補助するための説明資料が整備されており、それを活用しながら疾患への理解を深めていました。
また、家族の立場で病態を考えたり、医師へ積極的に質問したりする中で、知識だけでなく患者・家族とのコミュニケーションの重要性も学べたと感じています。
急性期患者が多く業務量が多い
急性期患者が中心となるため、看護業務が幅広く忙しさを感じやすい点はデメリットでした。
観察項目や投薬管理に加え、検査や手術対応など業務は多岐にわたります。
さらに、小児看護ならではの対応として、子どもをあやしたり、乳児への授乳やおむつ交換を行ったりすることも少なくありませんでした。
毎日あっという間に時間が過ぎる環境のため、慢性期病棟の経験が長い看護師は、慌ただしさに戸惑うこともあるでしょう。
成人後も継続して関わる患者が多い
患者の成長を長期的に見守れることはやりがいですが、成人移行の難しさという課題も感じました。
小児期に心疾患を患った患者は、成長後も定期的な心機能評価が必要となるケースが多くあります。
特に外科手術を受けた患者では、生活上の制限や継続的な服薬管理が必要になることもあり、成人後も医療との関わりが続きます。
本来であれば20歳を超える頃に成人循環器科へ移行しますが、先天性心疾患は病態が非常に複雑です。過去の治療歴や手術歴も患者ごとに異なるため、成人移行が難しく、小児循環器科へ通院し続ける患者も少なくありませんでした。
慣れ親しんだ医療者のもとで診療を受けられる安心感がある一方、成人患者が小児病棟へ入院することへの精神的負担や、受け入れ先医療機関の不足といった課題も感じました。
こうした背景から、看護師には患者や家族への継続的な支援と丁寧なコミュニケーションが求められると実感しています。
心電図の読解力が身につく
日常的に心電図を扱うため、自然と読解力が身につくことも大きなメリットです。
ただし、小児は成人より心拍数が速いため、最初は心電図の判読に苦労しました。
小児循環器科病棟では、心電図は患者状態を把握するうえで欠かせない重要な指標です。そのため、働きながら継続的に学習する必要があります。
私の場合、心電図に慣れて基本的な異常を判断できるようになるまで約3か月かかりましたが、多くの症例に触れることで知識と実践力を高められました。
患者を救えない場面に直面することがある
治療を尽くしても患者を救えない現実があり、精神的な負担を感じることもありました。
特に末期心不全では、症状の増悪と寛解を繰り返しながら徐々に状態が悪化していきます。
症状悪化時に再び回復を目指すのか、それとも苦痛緩和を中心とした看取りへ移行するのか、その判断に正解はありません。
そのため、患者や家族と早い段階から将来の治療方針について話し合うACP(Advance Care Planning)の重要性を強く感じました。
私が勤務していた病院では、緩和ケアチームと連携しながら、患者が好きなものに囲まれて過ごせる環境づくりや、家族・兄弟姉妹への支援も行っていました。
小児循環器科病棟では、終末期医療や緩和ケアについて学べる一方で、精神的な強さも求められると感じます。
急変対応に強くなる
急変対応の経験を積みやすく、看護師としての対応力が向上することは大きなメリットでした。
小児循環器科病棟では、心疾患に関連した急変リスクが高く、予測が難しいタイミングで状態変化が起こることも珍しくありません。
実際に急変対応を経験する機会は一般病棟より多い印象がありました。
繰り返し経験を積むことで、患者の急変時にも落ち着いて行動できるようになり、観察力や判断力も向上したと感じています。
一方で、常に急変の可能性を意識しながら勤務する必要があり、特に子どもの命と向き合う緊張感は決して小さくありませんでした。
やりがいの大きい職場ですが、気持ちを切り替える方法を持っておくことも大切だと思います。
希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

看護師が病院へ転職を検討した際に調べる看護師求人は、一般的に病棟、オペ室、外来等では区分されています。
そのため、看護師が病院への転職時に希望の診療科への配属を考えた場合、面接時に交渉する必要があります。面接時に交渉は行ったことがない、どうやって交渉して良いか分からない看護師の方が大半だと思います。
だからこそ、交渉の代行を行ってくれる看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)の活用をおすすめします。
看護師転職サイトは、あらかじめ条件に合う(希望の診療科に配属される)病院求人をピックアップしれくれますし、面接を含めた前後に交渉も行ってくれるため、スムーズに希望の診療科への転職活動を進めることができます。
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病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡 |
| 対応エリア |
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正看護師、認定看護師、准看護師、助産師、保健師、管理職 |
| 対応 勤務形態 |
常勤、常勤(日勤のみ)、常勤(夜勤あり)、常勤(夜勤のみ)、非常勤 |
| 対応施設 |
病院、クリニック、訪問看護、企業、保育園、幼稚園、学校、その他 【介護施設】 居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問介護事業所、介護老人保健施設、軽費老人ホーム、デイケア事業所、小規模多機能、訪問入浴事業所、看護小規模多機能居宅介護、有料老人ホーム、デイサービス事業所、グループホーム、特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者専用住宅、ショートステイ事業所、訪問リハビリ事業所、介護医療院 |
| 対応 診療科目 |
美容、産婦人科、整形外科、眼科、外科、呼吸器科、循環器科、精神科/心療内科、小児科、皮膚科、形成外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、消化器科、内科、透析、その他 |
| 対応配属先 |
病棟、外来、オペ室、透析、その他 |
| 対応エリア |
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
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まとめ
小児循環器科病棟で働く看護師の仕事は、主に小児患者の心臓や血管系に関連する疾患に対する専門的な看護ケアを提供することです。
心臓疾患を抱えた子ども(患者)たちの治療には、心電図の読解や急変時の対応が欠かせません。また、小児循環器科病棟で働く看護師は、一般病棟よりも患者の急変の頻度が高く、患者の状態を安定させるためには迅速で的確な判断が求められます。
私の経験からですが、小児循環器科病棟での看護師の仕事は、やりがいのある一方で子どもたちの命に向き合う緊張感も伴います。
興味がある看護師の方は、ぜひ一度、小児循環器科病棟の看護師として働いてみませんか?
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| 運営会社 |
株式会社peko |
| 会社ホームページ |
https://peko.co.jp/ |
| 所在地 |
〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目1-16 BIビル6F |
| 代表取締役 |
辻󠄀 昌彦 |
| 設立 |
2015年6月 |
| 資本金 |
14,000,000円 |
| 事業内容 |
- 有料職業紹介事業
- キャリアメディア事業
- インターネット広告事業
- SEOコンサルティング事業等
|
| 許認可 |
有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-314509 (厚生労働省職業安定局: 職業紹介事業詳細) |
| 届出 |
特定募集情報等提供事業:51-募-000760 |
| 連絡先 |
03-5324-3939 (受付時間:休日、祝日を除く10:00~17:00) |
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