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褥瘡対策チームで働く看護師の役割と必要な知識・資格

  • 公開日:
病院で褥瘡予防のために患者の体位と寝具を確認する多職種チームのイラスト
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褥瘡対策チームで働く看護師は、褥瘡を発見して処置を行うだけでなく、発生リスクを早期に捉え、予防ケアを継続できる形に整える役割を担います。皮膚観察、状態評価、除圧やスキンケアの提案、栄養・排泄面の確認、多職種との調整、スタッフ教育まで、業務は幅広くなります。

褥瘡対策チームへの参加にあたり、看護師免許以外の資格が全国一律で必須になるとは限りません。一方で、褥瘡の発生要因、創傷評価、体圧分散、ポジショニング、栄養、失禁関連皮膚炎、多職種連携に関する知識は欠かせません。

皮膚・排泄ケア認定看護師は専門性を高める有力な選択肢ですが、まずは日常の看護実践で観察・評価・記録の力を磨き、勤務先の褥瘡対策体制を理解することが重要です。この記事では、褥瘡対策チームにおける看護師の役割、必要な知識・経験・資格、異動や転職前に確認したい点を整理します。

執筆・監修看護師
藤堂あけみ 看護師
藤堂あけみ 看護師
  • エリア:東京都在住
  • 保有資格:看護師、保健師、養護教諭第二種
  • 施設経験:大学病院、公立病院、美容クリニック、訪問看護、デイサービス、大学保健室
  • 専門分野:消化器外科、呼吸器外科、内科、小児科、美容整形科、オペ室

看護学校卒業後、看護師として15年以上働いていました。大学病院や公立病院に勤務し、消化器外科や呼吸器外科など経験。パートで美容クリニックや訪問看護なども行い、現在在宅の看護師ライターとして頑張っています。

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目次

褥瘡対策チームで働く看護師の役割|まず押さえたい仕事内容と参加条件

褥瘡対策チームの看護師は、患者・利用者の皮膚状態だけを見るのではなく、全身状態や生活状況を踏まえて、褥瘡の予防・管理を支える役割を担います。主な業務は、リスク評価、状態評価、ケア提案、多職種連携、スタッフ教育、ケアの継続的な見直しです。

褥瘡対策チームとは、褥瘡の発生予防、早期対応、悪化防止、ケアの標準化を目的に、看護師・医師・管理栄養士・薬剤師・リハビリテーション職・介護職などが連携する仕組みです。病院では院内横断型のチームとして設置されることがあり、介護施設や在宅では名称が異なったり、担当者間の連携で対応したりする場合もあります。

認定看護師でなければ参加できないわけではありません。ただし、チームの専従・専任・兼任の区分、担当者に求める経験、院内の教育体制は勤務先によって異なります。異動を打診された場合は、担当範囲と相談体制を確認したうえで判断しましょう。

病院の褥瘡対策では、入院中の患者のリスクを把握し、褥瘡を予防するための計画を立て、実施後に評価する流れが重要です。診療報酬の届出を行う病院では、施設基準に沿った褥瘡管理者の配置や運用が定められていることがあるため、自院の体制を看護管理者や担当部署へ確認してください。

褥瘡リスクの把握と予防ケアの提案

褥瘡対策チームの看護師は、入院・入所時や状態変化時に褥瘡のリスクを把握し、必要な予防ケアを提案・実施支援します。寝たきりの程度、活動性、栄養状態、発汗や失禁の有無、医療機器による圧迫、疼痛、意識状態などを総合的に捉えることが大切です。

予防は皮膚を見ることだけでは完結しません。例えば、体位変換や除圧が必要でも、本人の疼痛、呼吸状態、拘縮、介助者数、使用中の寝具によって実行できる方法は変わります。チーム看護師は、病棟や施設のスタッフが実践し続けられるケアになっているかを確認し、必要に応じて提案を調整します。

  • 皮膚の発赤、びらん、乾燥、浸軟、硬結などの観察
  • 体位変換・ポジショニングが実施できているかの確認
  • 体圧分散用具やクッションの使用状況の確認
  • 失禁、発汗、下痢などによる皮膚トラブルの把握
  • 栄養摂取量、食事形態、水分量、体重変化の情報共有
  • 医療機器や装具による圧迫リスクの確認

ただし、看護師が独断で治療内容や医療材料を決定する趣旨ではありません。創部の治療方針、薬剤や処置内容は、医師の指示、組織のマニュアル、専門職との相談体制に基づいて対応する必要があります。

褥瘡の状態評価とケア計画の継続的な見直し

すでに褥瘡がある場合は、創部の状態だけでなく、疼痛、栄養、排泄、活動性、基礎疾患、本人・家族の生活上の希望などを含めて評価します。そのうえで、ケア計画が現状に合っているかを継続的に見直します。

評価の目的は、状態変化と対応をチームで共有することです。病院によっては、褥瘡の重症度や治癒経過の評価にDESIGN-R®2020などの尺度を用いることがあります。尺度を使用する場合も、項目を機械的に記録するだけでなく、なぜ状態が悪化・改善しているのかを考え、ケアへ反映する姿勢が必要です。

日本褥瘡学会が公開する改定DESIGN-R®2020は、深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、ポケットなどから褥瘡の状態を評価するツールです。採用する評価尺度や記録方法は施設ごとに異なるため、配属先の基準を優先して学びましょう。

出典:一般社団法人日本褥瘡学会「褥瘡評価ツール 改定DESIGN-R®2020」

多職種・病棟スタッフをつなぐ調整と教育

褥瘡対策チームでは、看護師が情報共有の中心になることがあります。医師には治療方針や全身状態、管理栄養士には栄養上の課題、薬剤師には使用薬剤や外用薬に関する情報、リハビリテーション職には離床・ポジショニング・動作面の課題を相談し、ケアをつなげます。

現場で実行できる方法へ調整する力も、チーム看護師に求められる重要な能力です。理想的なケア内容でも、病棟の人員配置や介護度、本人の協力状況に合わなければ継続しにくくなります。看護補助者や介護職も含めて、誰が、いつ、どのように実施するかを共有することが欠かせません。

施設によっては、褥瘡ラウンド、カンファレンス、院内研修、相談対応、記録監査、マニュアルの見直しなども担当します。褥瘡対策チームは一部の専門職だけで完結するものではなく、各部署が日常ケアを継続できるよう支援する役割を持ちます。

褥瘡対策チームに必要な知識・経験・資格の優先順位

褥瘡対策チームを目指す場合、最初に確認したいのは「資格を取るべきか」ではなく、「今の職場で求められる役割は何か」です。看護師免許を前提に、褥瘡ケアの基礎知識とアセスメント力を身につけ、その後に必要に応じて専門資格や研修を検討する流れが現実的です。

資格は専門性を補強する手段であり、日常実践の代わりにはなりません。施設の配置要件、求人条件、褥瘡対策チームの運用は一律ではないため、必須条件と推奨条件を分けて確認しましょう。

まず身につけたい褥瘡ケアの基礎知識

褥瘡対策チームに参加する前に優先したいのは、褥瘡の発生リスクを見逃さず、日常ケアへつなげるための基礎知識です。局所だけでなく、全身状態と生活場面を一体として評価する視点を身につけます。

学ぶ項目 押さえたい内容
褥瘡の発生要因 圧迫、ずれ、摩擦、湿潤、低栄養、活動性低下などが重なる仕組み
リスクアセスメント 入院・入所時、状態変化時、離床状況の変化時に確認する視点
皮膚・創傷観察 発赤、びらん、浸軟、硬結、滲出液、壊死組織、疼痛、周囲皮膚の変化
除圧・ポジショニング 本人の状態に合わせた体位変換、姿勢保持、圧迫・ずれを減らす考え方
体圧分散用具 マットレスやクッションの目的、使用状況の確認、適切な相談先
スキンケア 洗浄、保湿、排泄後のケア、湿潤・乾燥への対応の基本
栄養・排泄 摂取量、体重変化、脱水、失禁、下痢、失禁関連皮膚炎との関係
記録・情報共有 変化、実施したケア、評価、次の課題を多職種に伝わる形で残す方法

製品名や処置手順の暗記を優先しすぎないことも大切です。ドレッシング材や外用薬、体圧分散用具の選択は、創部、全身状態、治療方針、施設で採用している物品によって変わります。所属先の手順と、医師や皮膚・排泄ケア領域の専門職の判断に沿って学んでください。

褥瘡予防・管理を学ぶ際は、日本褥瘡学会が公表しているガイドラインや関連資料を、職場のマニュアルとあわせて確認すると、根拠に基づいて考える土台になります。

出典:一般社団法人日本褥瘡学会「褥瘡予防・管理ガイドライン」

活かせる臨床経験と、経験年数を一律に決められない理由

褥瘡対策チームでは、急性期病棟の経験だけが評価されるわけではありません。慢性期、回復期、療養病棟、介護施設、訪問看護などで培った観察力や生活支援の経験も、褥瘡ケアに活かせます。

褥瘡ケアは生活を理解する看護経験と結び付きます。例えば、療養病棟では長期的な皮膚状態の変化を追う経験、回復期では離床や動作との関係を考える経験、在宅では住環境・家族の介護力・サービス調整を踏まえる経験が役立ちます。

  • 急性期:全身状態が急変しやすい患者の観察、医療機器による圧迫リスクの把握
  • 慢性期・療養:長期的なケア計画、栄養・排泄・ADLを含む継続評価
  • 回復期:離床、移乗、座位保持、リハビリテーション職との協働
  • 介護施設:介護職と連携した日常ケア、生活環境の調整
  • 訪問看護:本人・家族への説明、在宅医療との連携、物品管理の調整

必要な経験年数を一律に決められないのは、チームの教育体制や担当業務が施設ごとに違うためです。病棟の褥瘡リンクナースとして学び始められる職場がある一方、褥瘡管理者や専従担当者には、より具体的な経験や研修修了を求める病院もあります。

専門性を高める資格・研修|必須ではないが役立つ選択肢

褥瘡対策に関する専門性を高める選択肢として、皮膚・排泄ケア認定看護師、特定行為研修、学会・都道府県看護協会・勤務先が実施する研修などがあります。目指す役割によって、優先すべき学習は異なります。

選択肢 役立つ場面 注意点
皮膚・排泄ケア認定看護師 創傷、ストーマ、失禁ケアに関する専門実践、相談、指導、院内横断の調整 受験・教育課程には実務経験などの要件がある
特定行為研修 勤務先の手順書・運用体制のもとで、特定行為区分に応じた実践を担う場合 修了区分だけで業務範囲が自動的に広がるわけではない
院内外の褥瘡・創傷ケア研修 基礎知識の整理、評価・記録の統一、チーム参加前の学習 受講歴のみで配置要件や採用が保証されるものではない

皮膚・排泄ケア認定看護師が担いやすい専門的役割

皮膚・排泄ケア認定看護師は、創傷、ストーマ、失禁ケアに関する専門的な看護実践を行う認定看護師です。褥瘡対策では、相談対応、スタッフ教育、ラウンド、難治例の検討、マニュアル整備などで中心的な役割を担うことがあります。

認定看護師の有無とチーム参加の可否は別の問題です。認定看護師がいない施設でも、褥瘡対策を担う看護師やチームが設けられている場合はあります。反対に、認定看護師が在籍していても、すべての褥瘡ケアを一人で担うわけではなく、病棟・施設スタッフとの協働が前提です。

日本看護協会の認定看護師制度では、認定審査の受験資格として看護師免許、通算5年以上の実務研修、そのうち通算3年以上の特定分野での実務研修、認定看護師教育課程の修了などが示されています。皮膚・排泄ケア分野を目指す場合は、受験する年度の受験資格や教育機関の募集要項を必ず確認しましょう。

出典:公益社団法人日本看護協会「認定看護師」

特定行為研修・院内外研修をどうキャリアに結びつけるか

特定行為研修は、看護師が手順書により特定行為を行う場合に必要となる、実践的な理解力・思考力・判断力や、専門的な知識・技能の向上を目的とした研修制度です。褥瘡ケアに関連する区分として、創傷管理関連が設けられています。

特定行為研修は勤務先の体制と合わせて検討することが重要です。研修を修了していても、実際にどの特定行為を担うかは、手順書、医師との連携、所属組織の規程、配置状況によって決まります。褥瘡対策チームへの異動を希望する段階では、まず勤務先が特定行為研修修了者をどのように配置・活用しているか確認しましょう。

出典:厚生労働省「特定行為研修とは」

褥瘡対策チームの位置付けと勤務先ごとの違い

褥瘡対策チームの仕事内容は、勤務先の種類によって変わります。病院では院内横断での評価・助言・仕組みづくりが中心になりやすく、介護施設や在宅では、日常生活のなかで予防ケアを続けるための調整がより重要になります。

チーム名だけで業務内容は判断できません。異動や転職を検討する際は、チームの設置形態、ラウンドの頻度、担当患者数、他職種との連携方法を具体的に確認しましょう。

病院ではラウンドと院内横断の仕組みづくりが中心になりやすい

病院の褥瘡対策チームでは、病棟を横断して患者の皮膚状態やケア計画を確認するラウンドを行い、必要に応じて病棟スタッフへ助言します。状態が変化した患者の評価、褥瘡予防計画の確認、体圧分散用具の使用状況、栄養・リハビリテーションとの連携などが主な論点です。

病棟の実践を支える役割が中心になるため、チーム看護師がすべてのケアを代行するわけではありません。病棟看護師が日々の観察とケアを担い、褥瘡対策チームは評価の視点や専門的な助言、院内基準の整備を通じて支援する形が一般的です。

また、褥瘡ハイリスク患者ケア加算を届け出る病院では、褥瘡管理者の配置や重点的な褥瘡ケアを行う体制が求められます。自院がどの施設基準を届け出ているかにより、担当看護師に求められる役割は異なるため、詳細は院内の届出内容を確認してください。

介護施設・在宅では生活環境と継続支援の比重が高まる

介護施設では、介護職と日常的に連携しながら、食事、排泄、入浴、移乗、座位、就寝時の姿勢など、生活の流れに沿って褥瘡予防を続ける必要があります。看護師は、皮膚状態の観察だけでなく、介護職が実践しやすいケア方法を共有する役割を担います。

在宅では本人・家族が継続できるケアかどうかが重要です。訪問看護師は、本人・家族への説明、訪問診療医との連携、ケアマネジャーとのサービス調整、福祉用具専門相談員との情報共有などを行い、住環境を含めて支援します。

介護施設や在宅では、病院のような常設チームが必ず存在するとは限りません。しかし、褥瘡予防・管理には多職種連携が必要であり、看護師が相談窓口や情報共有の要になる場面は少なくありません。

褥瘡対策チームで働くやりがいと注意点|向いている看護師の特徴

褥瘡対策チームの仕事は、創傷ケアの専門性を高められるだけでなく、患者・利用者の苦痛や生活への影響を減らすことにつながる仕事です。一方で、結果が出るまでに時間がかかることや、多職種・各部署との調整が必要な点は理解しておく必要があります。

治癒だけでなく、発生予防と苦痛の軽減も大切な成果です。褥瘡ができないように支援すること、悪化を防ぐこと、本人が楽に過ごせる姿勢を整えることも、看護師の重要な貢献になります。

予防から生活支援まで関われることがやりがいになる

褥瘡対策では、早期にリスクを見つけて予防策を整えることで、皮膚トラブルや疼痛、生活上の制限を減らせる可能性があります。患者・利用者の状態だけでなく、食事、排泄、睡眠、活動、介護力、住環境まで視野を広げて支援できる点が大きなやりがいです。

小さな変化を継続して追える人は、褥瘡対策チームに向いています。褥瘡の改善には時間がかかることもあり、短期間の結果だけでは評価できません。ケアが実施されているか、本人の苦痛が減っているか、皮膚状態が悪化していないかを丁寧に追う姿勢が役立ちます。

観察力・根拠に基づく提案力・調整力が求められる

褥瘡対策チームで役立つのは、皮膚の変化を捉える観察力だけではありません。なぜそのケアが必要なのかを説明する根拠に基づく提案力、各職種の役割を理解する調整力、現場の業務負担を踏まえて実行可能な方法を考える力も求められます。

相談されやすい関係づくりも重要です。病棟や施設のスタッフが「この状態を見てほしい」「ケア方法を一緒に考えてほしい」と相談しやすい存在になることで、褥瘡の早期発見や予防につながります。

責任範囲の確認と記録・調整の負担に注意する

褥瘡ケアでは、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、リハビリテーション職、介護職などが関わります。そのため、提案したケアが実践されるまでに、情報共有や役割分担の調整が必要になることがあります。

専門性が高いほど、独断で判断しない姿勢が重要です。看護師としての責任範囲、医師の指示、手順書、院内マニュアルを確認し、判断に迷う場合はチーム内で相談します。特に創部の治療方針や感染が疑われるケースなどは、単独で抱え込まず、速やかに適切な職種へつなげることが必要です。

ラウンドの準備、記録の確認、カンファレンス、教育資料の作成など、直接ケア以外の業務負担もあります。異動希望を出す前には、兼任か専任か、通常の病棟業務との両立方法、時間外対応の有無を確認しましょう。

褥瘡対策チームを目指す看護師の準備と異動・転職時の確認項目

褥瘡対策チームを目指す場合、最初から資格取得だけを目標にする必要はありません。現職で褥瘡リスクの評価や皮膚観察を丁寧に行い、院内の学習機会に参加し、経験を積み上げることが実践的な準備になります。

日常の看護実践を専門性につなげることが、もっとも確実な第一歩です。

参加前に取り組む3つの準備

褥瘡対策チームへの参加前には、次の3つに取り組むと、異動後の学習を進めやすくなります。

  1. 担当患者のリスク評価と記録を丁寧に行う。皮膚状態、活動性、栄養、排泄、使用している用具、実施中の予防ケアを関連付けて記録します。状態の変化を言語化する力は、ラウンドやカンファレンスで役立ちます。
  2. 院内勉強会・褥瘡ラウンドに参加する。リンクナース会、褥瘡対策委員会、院内研修、ラウンド見学などの機会があれば積極的に参加します。実際の評価や助言の流れを見ることで、必要な視点を具体的に学べます。
  3. 相談しながら事例から学ぶ。皮膚・排泄ケア認定看護師、褥瘡担当看護師、管理栄養士、リハビリテーション職などに相談し、担当事例を振り返ります。一人で答えを出すよりも、多職種の視点を学ぶことが大切です。

資格取得は、褥瘡ケアに継続的に関わりたい意志が固まり、職場で求められる役割も見えてから検討しても遅くありません。皮膚・排泄ケア認定看護師を目指す場合は、必要な実務経験があるため、早めに自身の経験を整理しておくとよいでしょう。

異動希望・転職前に確認したいチーム体制

「褥瘡対策チーム配属」「褥瘡担当看護師」と求人票や異動案内に記載されていても、実際の担当範囲は職場によって異なります。面接や見学、異動面談では、業務内容を具体的に確認しましょう。

名称ではなく、実際の運用を確認することが、異動・転職後のミスマッチを防ぎます。

確認項目 確認したい内容
勤務形態 専従・専任・兼任の別、通常業務との兼ね合い
所属部署 看護部、病棟、医療安全部門、外来、地域連携部門など
チーム構成 医師、皮膚・排泄ケア認定看護師、管理栄養士、薬剤師、リハビリテーション職の参画状況
ラウンド体制 頻度、対象部署、参加職種、ラウンド後の情報共有方法
教育体制 入職後研修、同行・見学、院外研修費用の補助、資格取得支援
相談体制 難治例や緊急時に相談できる医師・専門職がいるか
記録・業務量 記録様式、カンファレンス準備、研修担当、委員会業務の負担
勤務条件 夜勤、オンコール、休日対応、部署異動の可能性

特に、認定看護師がいるかどうかだけでなく、相談できる頻度や教育の仕組みを確認することが重要です。経験が浅い段階でチームに入る場合は、ラウンドへの同行や定期的な事例検討がある職場のほうが、実践を通じて学びやすいでしょう。

褥瘡対策チームで働く看護師に関するFAQ

褥瘡対策チームへの参加を検討する際に、特に迷いやすい点を簡潔に整理します。

認定看護師でなくても褥瘡対策チームで働けますか?

認定看護師でなくても参加できる場合があります。看護師以外に必要となる資格や経験は、施設の規程、チームの体制、担当業務、診療報酬上の届出状況によって異なります。まずは所属先の褥瘡対策担当者や看護管理者に、参加条件を確認しましょう。

チーム参加前に最優先で学ぶべきことは何ですか?

褥瘡の発生リスクと皮膚観察の基本です。そのうえで、除圧、体位変換、スキンケア、栄養、排泄との関係を学びます。外用薬や医療材料の知識だけを先に増やすのではなく、なぜ褥瘡が生じたのかを全身状態と生活状況から考える力を身につけてください。

病棟看護師と褥瘡対策チーム担当看護師の違いは何ですか?

病棟看護師は日常ケアを継続し、チーム担当看護師は横断的な支援を担うことが多い点が違いです。病棟看護師は患者に最も近い立場で観察・ケアを行い、褥瘡対策チーム担当看護師は評価、助言、教育、多職種連携、仕組みづくりを通じて支援します。ただし、役割分担は施設によって異なります。

まとめ

褥瘡対策チームで働く看護師には、褥瘡リスクの評価、予防ケアの提案、状態評価、ケア計画の見直し、多職種連携、スタッフ教育といった役割があります。専門資格はキャリアを広げる有力な選択肢ですが、まずは褥瘡を生活全体から評価する基礎力を身につけることが重要です。

褥瘡対策チームへの参加を考えている場合は、日常の皮膚観察と記録を丁寧に行い、院内ラウンドや研修に参加しながら実践経験を積みましょう。異動や転職では、チーム名だけで判断せず、専従・兼任の別、教育体制、相談体制、ラウンドの運用、勤務条件まで具体的に確認することが、自分に合ったキャリア選択につながります。

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参考文献等

監修者
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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